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2019年02月27日

SIHH2019 グルーベルスーパーコピー フォルセイ 小咄 完璧へのこだわりのエピソード

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ブランドとしては、初めて40mm以下のケースサイズを実現したコンテンポラリーテンプ(Balancier Contemporain)を発表したグルーベル フォルセイ(Greubel Forsey)、このピースを拝見している時に非常に印象に残ったエピソードがありましたのでご紹介します。



おなじみ、ステファン・フォルセイ(Stehpan Forsey)氏に同席していただき、アートピースの後、コンテンポラリーテンプを拝見していました…



一見すると非対称(アシンメトリー)なデザインですが、全体としては調和している…と感じるデザイン。
テンワ周りが黒く見えるのは本当に黒いのではなく、ブラックポリッシュ仕上げが光を反射しない角度で黒く見えているからです。



文字盤周辺のパーツは周辺が写り込むほど磨き上げられています。
この角度だとテンワ周りがポリッシュ仕上げであることも伝わりますでしょうか。



ケースバックには"碑文"と太めの軸をがっちりと保持する大きなシャトン付きルビー。
耐久性を高めるためには太い軸を使い、太さによる摩擦抵抗は徹底的に磨くことで抑える…というこだわりを感じるデザインです。
手巻きで毎日の"対話"を行うためのリュウズは大きめ、使いやすさ最優先です。



サイズが小さくなったことで要素がギュッと凝縮された印象。
銀色の地板に埋め込まれた金色の香箱がよいアクセントになっていますが、駆動輪列の歯車は見せないというコントラスト。



良いなあ…と思っていたところ、ステファン氏が突然「これはだめだ」と担当者を呼びました。
氏曰く、「手違いで仕上げが不十分なものを見せてしまった、今完璧なものに交換するので少し待ってほしい」と伝えられ、拝見していたピースは回収され、"完璧な"ピースがやってきました。



これは"この写真の後が交換したピース"という目印のために撮影した私のノート。



"完璧な"ピース。
差がわかりますでしょうか?

私の写真を差し引いても、正直な話、現場で見てもどこが変わったのかは、わかりませんでした。
氏曰く、「一か所のピニオンのポリッシュが不十分だった、不完全なものを見せて申し訳ない」とのことですが、黙っていれば、おそらくだれ一人気が付かなかったでしょうし、問題なく終わったはずです。
それをあえて正直に告白し、完璧なものに取り替えるのでそれを見てほしい…という氏の態度に、私は敬意を表しました。

ちなみに前回の記事の写真はすべて交換後のピースなのでご安心ください。



"ピニオン"はおそらく右上のパーツだと思うのですが、完全に確認はできず…
文字盤やパワーリザーブインジケーターの目盛り部分は完全にポリッシュされ、香箱に刻まれたGreubel Forseyの文字が写り込んでいます。
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こちらはおそらく変化のない"碑文"。

クリストフ・クラーレスーパーコピー Get Together 2019

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15日の金曜日に行われたクリストフ・クラーレ(Christophe Claret)のSIHH2019年新作、ケーブルフュゼ デテントトゥールビヨン アンジェリコ(Angelico)のお披露目イベント、Get Together 2019、急な提案と開催にもかかわらずお越しいただいた皆さん、主催いただいたノーブルスタイリングさん、本当にありがとうございました。

正直、クラーレはいろいろやらかしてタイムピースオーナーの立場でも素直に応援できない…という状態でしたが、ここから少しずつでもやり直していければなと思います。

というわけで、イベントの様子とアンジェリコ、そしてTwitterで少し報告していたクラーレの元祖デテント、マエストーゾ(Maestoso)を"借りた"お話をしたいと思います。

 

イベントの主役、アンジェリコ。
改めて見ると、リング状の歯車で駆動され針を持たないミステリアス分表示もジャンピング時表示も"主役"であるデテントトゥールビヨンとケーブルフュゼに対して控えめかつ遮らないことを最重視していることがわかります。
控えめながらも見やすさは最大限尊重しなければいけない…というバランス感覚ではないでしょうか。

 

トゥールビヨンは6分で1回転。
個人的には姿勢差の打消しというより、デテント脱進機を搭載したマリンクロノメーターの超精密なミニチュアめいた造形を全方位から眺めるための機構と思っています。
片持ちのフライングトゥールビヨンです。

赤色が特徴的なケーブルフュゼのワイヤーは超高分子ポリエチレンDyneema(商品名)製、クラーレ製のX-TREM-1や"供給ムーブ"のレトログラードに使われたハイテク繊維です。
チェーンに比べて細いことでフュゼの段数を増やして変速比を細かく変化させ、トルクのより一層の均一化を図っています。
ブリッジの根元にある開口部から"巻き量"を直接観察することでパワーリザーブインジケーターとしても使うアイディアです。

 

ケースバックからはミステリアス分表示を駆動する大きな歯車とジャンピング時表示を駆動するためのスネイルカムが見えます。

 

原理に忠実な、一時間で1回転するスネイルカムに蓄えられたエネルギーを開放し、レバーで時表示の星形歯車を弾くという構造。
ローカルとホームという分け方になってはいますが、それぞれプッシャーで独立に送ることができるので機能的な差異はありません。
スネイルカムを使っているので逆戻しは厳禁、分の調整は進み方向にしか回らない安全装置が設けられています。

 

同じドーム状風防のマエストロ(Maestro)と、このデザインはブランドのアイコンにしたいとのこと。
個人的には前のシリンダーケースの方が好みではありますが、信じる道を行く姿勢は応援したいと思います。

"蛇"はうーん…

 

勢ぞろい。

 

 

什器とスライドをセットして開場。

 

"デテントつながり"で我が天文台クロノメーターとノーブルスタイリング葛西氏のクロノメーター。
先ずは"デテント脱進機"とは何か?というところからの説明を行っていました。

 

アンジェリコのリーフレット。
マリンクロノメーターと船の巻き上げ装置をモチーフとしているので、キービジュアルは海です。

 

マニュファクチュールクラーレ20周年記念(10年前!)でDualtowを発表したときに作った貴重な記念本。
タイムリーにちょうどTwitterで話題になっていた、クラポン(クラーレエボーシュポン乗せ、もちろん元ネタはエタポンことETAポン載せ機)の一覧ともいうべき"供給ムーブ一覧"がしれっと乗っている禁断の資料で、"夢が壊れる"度はかなり高いと思います。
ちなみにクラポンは良くないのでビスポークラポンと言おうかという案も…

 

ショーケースから積極的に出して触ってほしい…といういつものスタイル。
やはり触らないとわからないことは多いと思います。

 20190227093926.jpg

まさにマリンクロノメーターといった風貌…

 

デザイン(ドーム風防ケース)の元と、機構(安全機構付きデテント脱進機)の元と。
この3ショットが日本で見られるのは最初で最後だったかもしれません。

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