ウニマティックにブランドが10周年の節目に初めて打ち出すエリア限定モデル。
- 2025/10/09 09:54
- カテゴリー:スーパーコピー時計
ウニマティックに日本限定の3モデルが登場。
腕時計の価格が加速度的に高騰していくなか、その流れと並行して存在感を増しているのが、いわゆる“マイクロブランド”と呼ばれる小規模ながらも個性あふれる新興時計ブランドです。本サイトでもアノマ、アーセン、アトリエ・ウェン、ミルコ、ロルカ、ノダスなど、多様なブランドを紹介してきましたが、その中でも僕が個人的に気に入っているのがウニマティック(Unimatic)です。実際に僕自身も、2本を時計コレクションに加えているほどです。
ウニマティックは、ミラノ工科大学で工業デザインを学んだプロダクトデザイナー、ジョヴァンニ・モーロとシモーネ・ヌンツィアートによって2015年に創設されたイタリアの時計ブランドです。
ブランド名は、イタリア語の UNICO(ユニーク/唯一の存在) と、ギリシャ語の AUTOMATOS(自動で動くもの) を組み合わせた造語に由来しています。その名が示すように、既存の時計の枠にとらわれない独自のデザイン哲学と機能性を融合させ、他にはない個性を宿したモデルを生み出しています。
スイスや日本、ドイツといった伝統的な時計ブランドとは一線を画すテイストを、比較的手の届きやすい価格帯で楽しめる点も、このブランドならではの大きな魅力です。
そんなウニマティックから、日本でしか手に入らない3本の限定モデルが登場しました。まず1本目は、アラビア数字とローマ数字を半分ずつ組み合わせたカリフォルニアダイヤルを備えるモデロ ドゥエ U2-JDM。直径38mm × 厚さ12.7mmのステンレススティール製ケースを採用したツールウォッチです。
「どこかで見覚えがあるかも?」と思った方は、もしかすると2021年に発表された、グレーダイヤル仕様のHODINKEE限定モデルを記憶しているのかもしれません。本作はよりスタンダードで汎用性の高いブラックダイヤルを採用しています。
2021年のHODINKEE限定のモデロ ドゥエ U2-H。
このカリフォルニアダイヤルは、かつてロレックスのバブルバックや、イタリア・フィレンツェで創業したパネライがイタリア海軍向けに製造したモデルにも用いられた歴史を持ちます。そうした背景からも、イタリア発のウニマティックとの結びつきを感じさせる意匠といえます。
なお、本作はFORZA STYLE 編集長でありミニマルワードローブ ファッションディレクターの干場義雅氏 と、菅原靴店代表の菅原誠氏 による別注モデルとして作られました。
モデロ クアトロ UT4-JDM
続くUT4-JDMはアーヴァン・サファリをテーマにした1本。ガンメタルマット仕上げを施した艶消しのステンレススティールケースに、印字のないシンプルな固定式ベゼルを組み合わせた、まさにブランドのアイデンティティを感じさせるデザイン。
マット仕上げのカーキダイヤルにはフォティーナ仕様のインデックスが配され、ヴィンテージの雰囲気を漂わせながらも現代的な洗練さを併せ持っています。さらにカーキ色のナイロンストラップが全体のトーンを引き締め、ミリタリーテイストを一層際立たせています。
直径40mmというしっかりした存在感に加え、防水性能は300mとモデル名の通り“アーバンエクスプローラー”として、街でもフィールドでも活躍できる万能なツールウォッチに仕上がっています。
モデロ チンクエ UT5-JDM
最後の UT5-JDMは、直径36mmのサンドブラスト仕上げステンレススティールケースを採用した、シリーズ最小径のコンパクトなモデルです。テーマは“コンクリート・ジャングル”。明るいクールグレーのマットダイヤルとナイロンストラップが織りなす色調は、都会の景観に自然に溶け込むモダンなニュアンスを漂わせます。
カーキやブラックが主流のミリタリーテイストとは一線を画し、無機質で洗練されたモノトーンの世界観を打ち出しているのも特徴。小ぶりなケースサイズながら、300m防水や360°耐衝撃保護システムといった本格的なスペックをしっかり備えており、ツールウォッチのタフさがしっかりと凝縮されています。
ムーブメントについて触れておくと、U2-JDM はTMI製の自動巻きムーブメントが搭載されています。一方で、UT4-JDMとUT5-JDM の2モデルには、機械式のように滑らかな秒針の動きを見せるTMI製クォーツムーブメントが採用されています。
価格は、U2-JDM が14万8500円、UT4-JDM、UT5-JDMがともに14万3000円(すべて税込)です。
ファースト・インプレッション
記念すべき最初のエリア限定として日本が選ばれたのは、創業者でありデザイナーでもあるジョヴァンニとシモーネの強い思い入れによるものです。二人が熱狂していたのは、かつて存在したスクーターのJDMモデル。海外では手に入らない“日本国内専売モデル”に惹かれ、そのカルチャーからインスピレーションを得たことが、このプロジェクトのベースアイデアになったそうです。
彼らはまた、日本のクリエイティブや工業デザインへの憧れを公言しており、そのリスペクトがブランド史上初となる国・地域限定プロジェクト――今回のJDMコレクションへと結実しました。通常、ウニマティックのモデルではスイス製セリタのムーブメントが採用されることも多いのですが、本作ではあえて3型すべてにTMI製ムーブメントを搭載。これもまた、日本をテーマとした今回のプロジェクトに寄り添う選択と言えると思います。
僕はブランドの存在自体は創業当初のモデルから知っていましたが、初めてウニマティックを自分のコレクションに迎えたのは、実はごく最近のことです。最初の1本は、友人マーク・チョー氏が手がけるメンズウェアショップ「アーモリー」とのコラボレーションによって昨年誕生した限定モデル。そして間を置かずに手に入れたのが、HODINKEE限定で発表された、全面夜光ダイヤルを備えた150本限定のモデルでした。
僕がそれまで手にしていなかったのは、ウニマティックの価格帯が10万円前後が中心で、衝動買いするにはやや高く、またすでに自分の手元にはダイバーズやツールウォッチが揃っていたから。なかなか購入に踏み切れずにいたのです。
だからこそ、友人が手がけた“特別な背景”を持つモデルが、僕の背中を強く押してくれました。実際に手に入れてからは、そのユニークなデザインがすっかり気に入り、愛用するようになりました。そして気がつけば、新作が発表されるたびに自然とチェックするようになっていたのです。
実際に使ってみて改めて感じたのは、ウニマティックの時計は、初めて時計を手にする人にとってはもちろん魅力的である一方、すでにいくつもの時計を所有している愛好家やコレクターにとっても“外しの一本”として楽しめる存在だということ。例えばツールウォッチでありながら、あえてベゼルのスケールを排するなど、細部に独自の工夫が光るのもウニマティックの特徴です。時計に詳しくない人から見れば「他とは違うデザイン」として新鮮に映り、時計好きにとっては「意図的にそうしている」という背景を含めて、二重の面白さがあるのではないでしょうか。
価格帯からも日常で気負わず着けられ、使い込んで傷がついても気にせず、それをむしろスタイルの一部として楽しめる――そんな自由さこそ、このブランドの真骨頂なのだと思います。
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基本情報
ブランド: ウニマティック(Unimatic)
モデル名: U2-JDM / UT4-JDM “アーバンエクスプローラー” / UT5-JDM “コンクリートジャングル”
型番: U2-JDM / UT4-JDM / UT5-JDM
直径: 38mm(U2-JDM)/ 40mm(UT4-JDM)/ 36mm(UT5-JDM)
厚さ: 12.7mm(15.7mm 風防込み|U2-JDM)/ 12.5mm(14.5mm 風防込み|UT4-JDM)/ 11.6mm(13.5mm 風防込み|UT5-JDM)
ケース素材: 316L ステンレススチール(サテン仕上げ|U2-JDM / ガンメタルマット仕上げ|UT4-JDM / サンドブラスト仕上げ|UT5-JDM)
文字盤色: カリフォルニアブラックマット(U2-JDM)/ ミリタリーマット(UT4-JDM)/ クールグレーマット(UT5-JDM)
インデックス: マットホワイト(U2-JDM)/ ミリタリーパレット調(UT4-JDM)/ グレー系(UT5-JDM)
夜光: スーパールミノバ® C1 ホワイト(U2-JDM)/ スーパールミノバ®(ミリタリーパレット基調|UT4-JDM)/ スーパールミノバ® GL C1(UT5-JDM)
防水性能: 300m / 1000 フィート / 30 気圧
ストラップ/ブレスレット: ブラックナイロンツーピース(U2-JDM)/ ミリタリーナイロンツーピース(UT4-JDM)/ クールグレーナイロンツーピース(UT5-JDM・クイックリリース付き)
ムーブメント情報
キャリバー: NH35A(U2-JDM)/ VH31A クォーツ(UT4-JDM, UT5-JDM)
機構: 時、分、秒
パワーリザーブ: 41 時間(U2-JDM)/ 電池駆動 約2年(UT4-JDM, UT5-JDM)
巻き上げ方式: 双方向自動巻き+手巻き可(U2-JDM)/ 電池式(UT4-JDM, UT5-JDM)
振動数: 2万1600振動/時(U2-JDM)
価格 & 発売時期
価格: 15万4000円(U2-JDM)、14万3000円(UT4-JDM, UT5-JDM)、すべて税込
発売時期: 10月1日からミニマルワードローブ・菅原靴店のみ展開(U2-JDM)、10月22日から新宿伊勢丹メンズ館1FプロモーションスペースとFLOENS TOKYOにて先行販売(UT4-JDM、UT5-JDM)
限定: 100本限定(U2-JDM)/ 50本限定(UT4-JDM, UT5-JDM)